「バレンタインデー」は日本独自の風習、「ホワイトデー」は日本が起源、日本人の感性が育んだ2月・3月のイベント、あなたはどのようにしたいと思いますか?

公開日:2024年02月14日最新更新日:2024年02月22日JMLA 事務局

「バレンタインデー」に、あなたは、どなたに何を贈りますか?
お返しの「ホワイトデー」は、いかがでしょうか?
日本人の感性と深く関わる「バレンタインデー」と「ホワイトデー」について、今回はテーマにします。

現在、日本で「バレンタインデー」とされている2月14日は、本来はどんな日?

遡ること3世紀、ローマ帝国時代、キリスト教(カトリック)の司祭であった聖バレンタイン(バレンチノ、バレンティヌス、ウァレンティヌスとも)が処刑された日です。

兵士が結婚すると士気が下がる(家族を大切に思い戦争に行きたがらない)ので結婚してはならない、というローマ帝国の規則を破って、ひっそりと結婚をさせてあげたのがバレてしまい、処刑されてしまいました。
そのことから、聖バレンタインは愛の象徴とされたという説がよく聞かれます。

説はいくつかあるようですが、世界中で2月14日は、1年に1度の「愛の日」であることは共通しているようです。
愛は男女に限定されず、家族や友人など国によってさまざまです。

では、日本はどうでしょう。

日本では、お菓子メーカーの戦略で、2月14日にチョコレートを女性から男性に贈ることが定着したとよく言われますが、もう少し複雑に時代背景や社会環境が絡んでいるようです。

1930年代(昭和初期)からお菓子メーカーが仕掛け始め、1950年代(昭和中期)に百貨店では商品カテゴリーを限定せずバレンタイン商戦を行いましたが、成功していたわけではないようです。

1970年代に入り、女性の社会進出が進みつつある時代、そして、日本が豊かになった時代、2月14日は、女性から男性にチョコレートを贈ることが、風習として日本に定着していきました。

消費者側が、時代や社会、生活環境の変化から、自分たちで取捨選択をしながら「バレンタインデー」の文化・風習を作ってきたといえます。日本人の感性に合った形が現在の「バレンタインデー」というわけですね。

お返しの文化は、日本人の”人を大切にする心”の現れ

そして、「バレンタインデー」のお返しの日として「ホワイトデー」がありますが、ホワイトデーの起源は、日本です。

日本のお返しの文化が、「ホワイトデー」を育んできました。

贈答文化のはじまりは、日本は農耕社会・集団生活の中で、「収穫したものを分け合う」双方向の関係を築き、その後、家柄や身分を示す物に使われたりしながらも、双方向のやりとりが確立されたようです。

最近は、義理チョコが大幅に減っていますので、気持ちのこもらないお返しをする必要もなくなってきています。
バレンタインデーに贈り物をいただいた方は、ぜひ、お返しを考えてみてはいかがでしょうか。

今の人たちはどんな「バレンタインデー」にしているでしょう?~愛や感謝の気持ちを表現する日~

先日、幅広い年齢の人たちとの集まりがあった際に、「バレンタインデー」を話題にして、会話をしました。
集まった方々からは、様々な意見が出ました。

バレンタインデーに関する話題で会話をした内容を、テキストマイニングツールKH Coderを用いて会話の内容を確認した共起ネットワーク図_分析者はJMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)
  • 愛や感謝を伝える風習は、素晴らしいと思います。
  • 贈り物だってチョコレートに限らず、趣向を凝らしたプレゼントで楽しんでいます。
  • 男性に対してのみではなく、家族や友人、ペットなど、世界のお祝いと同じように広がるのはいいですね。
  • 個人個人によって違う楽しみ方をすればよいですよね。

様々な意見が出ましたが、すべての方が肯定的に捉えていらっしゃいました。

また、ニュースのバレンタインデー特集の中で、パティシエの柴田武氏(シェ・シバタ)が、次のようにおっしゃっていました。「15年前くらいからサインを求められて書き始めているけれど、パティシエがサインを書くのは世界的にみても珍しい。」
シェフの推し活は、日本の文化といえるかもしれません。


日本人の”人を大切にする感性”の表現方法として、これからもいろいろな楽しみ方が続いていくと良いですね。

「バレンタインデー」という1テーマをとっても、人それぞれに様々な捉え方と、楽しみ方をしています。それは、一人一人の感性が違うからです。

感性データを分析してマーケティングや戦略に活かしたい方は、引き続きお読みください。

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顧客の声として、この日本人の豊かな感性を捉え分析し、「もっと売れる!」を実現し、商売繁盛をもたらすものが『感性マーケティング』です。

企業を作り手、顧客や消費者を使い手とすると、人は、意識的にも無意識にも言葉を発したり、行動をとっています。人が何かを購買するという意識決定ではそのどちらも(意識的/無意識)影響しています。したがって、表層ニーズと深層ニーズが行ったり来たりします。そのため、マーケティング戦略上、顧客や消費者の表層ニーズだけでなく深層ニーズをしっかり捉えておくことが重要です。

  • (顧客や消費者の立場から)「作り手の感性に共感する」
  • (企業の立場から)「使い手の感性に響かせる」

両者が共創するという関係を構築できると、「もっと売れる!」を実現できます。
そのために、感性を捉えて適切に分析することが大切です。

感性が経済価値を生む_JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)編集図

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