昭和レトロは なぜウケる?!~ひと手間かけることの大切さ~
古い時代のものやことに触れて、「懐かしい」と感じたり「新しい」と感じたりする理由は何でしょう?
本日は、「昭和レトロ」からその理由を探りたいと思います。
このようなことを考えている方、探している方に役立ちます。
・顧客の心に響く価値づくりをしたいと考えている方 ・多くの顧客へ価値を届けるために、効率化・自動化を追求し、壁を感じている方 ・顧客ニーズの本質を把握する方法を知りたいと考えている方 ・自社ならではの事業戦略の立案に課題をお持ちの方
昭和レトロがウケている
様々なジャンルで昭和レトロがウケている。
「浅草花やしき」、「西武園ゆうえんち」、「お台場一丁目商店街」、「ハイカラ横丁」などは人気の施設。
- 「浅草花やしき」(東京都台東区浅草)1853年開園、日本最古の遊園地とされる。2021年12月縁日コーナーが「マルハナ縁日」としてリニューアルオープン。
- 「西武園ゆうえんち」(埼玉県所沢市山口)2021年5月リニューアルオープン。
- 「お台場一丁目商店街」(東京都港区台場)2002年10月オープン。
- 「ハイカラ横丁」は各地にある。
このような施設が、昭和の懐かしい情景を思い出させる施設として人気がある。
施設の外観だけでなく、レストランのメニューや家具や照明、雑貨、看板の文字なども昭和レトロだ。
何故、昭和レトロがウケるのだろうか。
ひと手間かけたおいしさ
ひと昔、「六本木アマンド」といえば、最高の遊び場・六本木での待ち合わせ場所として知らない人はいなかった。
それが時代とともに売り上げが落ち、悩んだ末の施策が基本に返ることだった。昔のメニューそのままを復活したのだ。「スパゲッティコスモポリタン」をご存じだろうか?海老で出汁をとったアメリケーヌソースに小エビとタマネギ、ピーマンなどを加えたスパゲッティである。
当初、昔のメニューを復刻させる際にはレシピを知る人がいなく、昔の資料などを探し出し、試行錯誤の中で作ったそうである。ナポリタンと同様、一度茹でたスパゲッティを冷蔵庫で一晩寝かせてから調理するというひと手間が必要なメニューだ。
採算的には一見無駄な作業と思われがちだが、このひと手間が”もちもち”した触感を生むそうだ。米食文化の日本人が初めてスパゲッティを食べたとき、アルデンテより”もちもち”の方がおいしかったのだろう。
このひと手間かけたメニューが、アマンドを復活させた。
手作り感、”あたたかさ”が生む「幸せ感」
「西武園ゆうえんち」や「お台場一丁目商店街」なども、ひと手間かけた手作り感が来場者の親近感をくすぐり、なにか心がほっとする幸せ感を生んでいるのだと思われる。
家具や照明などもそうだろう。画一的なデザインではなく、手作りにより一点ものの味わいがある。
機械化・デジタル化による大量生産は、品質が安定し、安心感がある。しかし反面、味わいが薄くなりがちだ。
手作りの物は、一点一点、デザインや模様など異なるが、それがOnly Oneとなるのだ。
ビジネスでもひと手間をかけることにより、質が格段に上がる
ビジネスでも同じだと思います。機械化やAIの活用などで、安定した品質の商品を広いユーザーへ提供することはできますが、「何か一味足りない」という評価が起こっていないでしょうか。ユーザーの「何か一味足りない」という『感性』を満たすためにもひと手間かけて、満足感を生む工夫が大切だと思います。
高くても売れる商品やサービスというのは、そのような”ひと手間”に秘密があるのではないでしょうか。
顧客のニーズを把握することに課題をお持ちの方や、自社ならではの事業戦略の立案に課題をお持ちの方は、当会(JMLA:日本マーケティング・リテラシー協会)の感性マーケティング講座をご覧になってにてはいかがでしょうか。
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