日本食のおいしさの秘密再認識~素材を活かす調理の技~
病院で生活していると、体温だ、血圧だ、血中濃度だと日に最低3回は測られる。更に点滴やリハビリなどやることが意外と多い。
行動範囲も限られるし、車いす状態だと、トイレや洗面の際にもいちいち看護士さんを呼ばなくてはいけない。病気を治すためとはいえ、なかなか大変な生活を強いられるのである。
そんな入院患者の唯一の楽しみは食事だ。しかし、この食事がおいしい病院と申し訳ないが美味しくない病院がある。今回は、後者にあたってしまった。まあ、病気を治すのが目的で選んだ病院だから文句は言えないが、おかげさまで日本食のすばらしさを再認識することが出来た。
このような気持ちの方、このようなことを考えている方に役立ちます。
・仕事を休んでいて前向きな気持ちになりたい方 ・休養中にマーケティングスキルをより高めたいと考えている方 ・新規事業や商品開発に課題をお持ちの方 ・人の感性(気持ちやニーズ)を上手に把握できる方法を探している方
おいしくない理由は味が薄いからではなかった
昔から、病院食は薄味でおいしくないと言われている。病人が塩分や油分を摂取しすぎないようにという配慮は分かるが、骨折や外傷の入院患者も同じものを食べさせられるのはつらいものがあると我儘も言いたくなる。
今回、食事を始めて、毎回「味が無くておいしくないなぁ。」と感じて残念な気持ちで食事をしていたのだが、2、3日目であろうか、「八宝菜」を食べていて、ふと気が付いた。
「薄味だからではないんだ!!」
八宝菜を一口食べると、やはり味が無くおいしくない。良く見るとエビやイカも入っている。イカ、エビと続けて食べてみる。やはりおいしくない、というよりイカやエビの味がしないではないか。
そう、素材の持つ本来の味「おいしさ」を感じないのである。次にさっきと違う野菜を食べてみた。さっき食べた野菜と同じ味だ。つまり、八宝菜全体が同じ薄味の煮込み野菜炒めのようになっていたのだ。
素材のうまみを引き出す調理
そう、つまり調理の段階で、素材のうまみがなくなるまで過熱を行っていることにより、料理がすべておいしくないのだ、ということが理解できたのだ。
病人に提供するのだから、しっかり火を通さなくてはいけないのはわかる。大人数の食事を提供するのだから、一度に大量に作れる料理方法を取り入れるのもわかる。でも、もう一瞬加熱時間を減らすことにより、素材のおいしさを残し、おいしく食べられるようになるのになぁ、と残念な思いでいっぱいである。
もうすぐお正月を迎える。おせち料理を用意する家庭はかなり減ってきているが、なにもお重箱いっぱいに料理を詰めるのがおせち料理ではない。
家族の好きな料理を何種類か作って、ママ&パパの株を上げてはいかがだろうか。
その際に、素材のおいしさを生かす日本料理のすばらしさを思い出し、家族が喜ぶおいしい料理を作ってください。
但し、そのためには料理の基本を知っておかなくてはいけませんよ。年に一度のことです。億劫がらずに一品でよいから得意料理を増やしてください。
何事も基本を学ぶことが重要だ
今回、図らずも病院食を食べることにより、日本食のすばらしさを再認識しました。素材それぞれにより調理法を考え、素材のうまみを引き出す味付けを考え、おいしい日本料理が生まれてきたのだなと感慨深いものがありました。
当会(JMLA:日本マーケティング・リテラシー協会)では、『感性マーケティング』講座や、消費者や顧客企業の望む商品を開発できる商品開発・新規事業開発の手法『NeoP7』を学んだり、開発の実践をサポートする『WAKU WAKU 創造 LABO(ワクラボ)』という活動も行っています。
基本をしっかり学んで、失敗しないマーケティングや新規事業・商品開発を実践されることをお勧めします。
商品開発・新規事業開発の支援を専門に行う『WAKU WAKU 創造 LABO』はこちら
無料セミナー☆商品開発のための 2023年2月15日/3月15日 お気軽にご参加ください!!
JMLA 事務局
最新記事 by JMLA 事務局 (全て見る)
- アンケートモニターを利用できる、セルフ型アンケート8選 - 2024年10月7日
- 顧客の本音を知る!~顧客は自分の本音を理解しているわけではない~ - 2024年9月27日
- 書籍「お客さまの声から見つける売り伸ばし戦略『感性マーケティング』」を出版します! - 2024年8月15日