未知の成長分野への鍵は、実現可能性の探求

公開日:2023年09月12日最新更新日:2023年09月18日JMLA 事務局

「売上を上げたい」、「利益を上げたい」、「収益性を向上させたい」という経営課題に対する解決策として、

  • Web発信力を強化して幅広いユーザーを獲得
  • 提案力を高める営業体制への転換
  • 自社の強みを活かした販路開拓
  • 新商品の開発
  • ブランド力の向上

等、さまざまなアプローチがありますが、今回は、「成長分野へ進出」をテーマにしたいと思います。

         

このようなことを考えている方・探している方に役立ちます。

  • 新しい収益事業を模索している
  • 新事業のターゲットを明確にしたい
  • 事業可能性の調査をしたいが、やり方がわからない

             

課題解決に向けた2Step

課題解決に向けて、大きく2ステップに分かれます。

           

Step1 社内保有技術の整理と対応可能性の評価から調査へ

  • 狙いたい市場・分野の候補を社内で出します。
  • 狙いたい市場・分野の候補に対する、自社保有技術の対応可能性を社内で検討します。
  • 不明確な事項のリストアップしておきましょう。

        

Step2 成長分野の特性調査からターゲットの絞り込みへ

  • 狙いたい仮説市場に関する、市場の外観・特性を調査します。
  • フィジビリティスタディ(Feasibility Study / 実現可能性調査)ですので、自社で情報収集が難しい事項は、第三者機関を活用しましょう。

              

フィジビリティスタディ(Feasibility Study / 実現可能性調査)とは

フィジビリティスタディとは、新規事業や新しい取り組みを展開する前に、本当にできそうかどうか調べたり、考えたりすることです。
「Feasibility」とは、「実現可能性」を意味します。

      

主に、4つの側面から実現可能性を調査し、検討します。

          

1.技術的な実現可能性

利活用可能な技術リソースを調査し、製品化・サービス化の構想について検討します。

2.財務的な実現可能性

採算性があるか、財務上のリスクは何か、事前に確認し、経済的利益を検討します。

3.市場における実現可能性(市場適合性)

自社が狙う成長分野の市場特性や競争環境を調査し、参入した際の自社のポジショニングやターゲットを検討します。

4.運用面での実現可能性

組織リソースや法律・規制に関して調査し、新規事業の運用について検討します。

        

市場でのフィジビリティ(市場適合性)調査 調査事項の例

調査事項は、狙う市場や製品・サービスに合った設計が肝要です。下記は一例です。

      

1.市場・競争環境

  • 業界の成長シナリオ(成長要因・ブレークスルー・懸念材料、等)
  • サービス提供プロセス
  • 業界プレーヤー構造(メーカー、販売代理店、加工、材料、等)
  • 使用部品素材、使用原料
  • 装置の需要(実績のあるシリーズ・機種と基本スペック、台数・価格・生産能力、等)
  • 顧客の選択基準

2.現市場ポテンシャル

  • 市場規模(生産額、設備投資額、出荷量、サービスの種類と規模、等)
  • 技術テーマと目標(製造プロセス短縮化、量産化、環境配慮、等)
  • 要求精度(精度、処理能力、スペック、サービス品質、 等)
  • 顧客ニーズの変化

3.中期予測・展望

  • 市場規模予測
  • 成長分野候補別の市場規模と成長性
  • 目標進捗状況(実現しているテーマ・新たに発生が予測される課題と解決の方向性、等)
  • 求められる新たなニーズ

4.競合の成長市場への販売実績とアプローチ戦略

  • 販売実績・見通し
  • 営業活動の方向性
  • 製品開発/サービス開発の方向性
  • 提案要素

         

         

              

市場でのフィジビリティ(市場適合性)調査の成果と課題解決に向けた具体的アクション

狙いたい仮説市場に関する、実現可能性(市場適合性)調査を行い、市場の外観・特性の整理することで、次のような成果を得ることができます。

       

  • 新事業の業界での立ち位置を明確にする
  • 強みを生かせる新市場を社内でコンセンサスをとる
  • 競合先想定・比較・差別化要因の洗い出し
  • 新事業のターゲットを明確にする
  • 価格帯に適合する技術の見極め
  • 新規開拓する有望分野の決定
  • リスク評価

          

調査結果から上記のような成果を得て、成長分野への新たな事業展開に向けた具体的なアクションをとることができます。

    

具体的なアクションの一例

  • ターゲット企業の設定
  • 提供価値や提案内容を絞り込み
  • デモンストレーションの計画検討
  • テストマーケティング先の決定
  • 展開スケジュールの策定

            

まとめ

「売上を上げたい」、「利益を上げたい」、「収益性を向上させたい」という経営課題に対して、「成長分野へ進出する」アプローチについて、事前のフィジビリティスタディ(実現可能性調査)が成功の鍵となります。

4つの側面(技術・財務・市場・運用)について、実現可能性を調査する際、自社で調査することが難しい事項は、第三者機関を活用しましょう。

         

弊会(日本マーケティング・リテラシー協会:JMLA)では、市場でのフィジビリティ(市場適合性)調査をサポートしております。これまでの実績・経験を踏まえて、貴社に合ったご提案をいたします。

「成長分野へ進出したい」とお考えだがまだ展開できていないという場合は、お気軽にご相談ください。

         

e-mail:
support@marketing-literacy.org

TEL:
03-6280-4312(平日9:00-18:00)

           

            

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一般社団法人 日本マーケティング・リテラシー協会(JMLA)は、「マーケティング」および「商品開発/事業開発」において、人財育成(認定資格講座、企業研修)および企業様の事業支援・開発支援を行っています。また、商品開発/事業開発の系統的なメソッド「Neo P7」を用いて企業の社員様が自分たちで持続的に開発を実現できるようにするための内製化支援を行っています。