今週末から春節、訪日中国人数は80万人!?
15年間で20倍
今週末から、中国では春節(旧正月)の大型連休が始まりますね。
のべ30億人が移動すると言われています。
さて、何十万人の中国人が訪日してくださるでしょう。
「観光立国」の実現に向け、日本政府が「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を開始した2003年、訪日中国人は、448,782人でした。昨年2019年は、9,594,300人でした。なんと16年間で21倍です。(日本政府観光局)
中国、韓国、台湾からの訪日外客数(総数)2003年~2019年
出典:日本政府観光局(JNTO)
では、春節の時期、どのくらいの人数が訪日しているのでしょうか。
中国人の月別訪日人数をみると、最も訪日人数の多い月は7月で、昨年(2019年)は105万人を超えました。
春節の月を含む1月は、昨年(2019年)は75万人でした。12ヶ月中6番目に多い人数でしたので、多い月と少ない月のちょうど中間です。
日本では、正月も終わり、新年のセールも終わり、少し落ち着く時期での収入源といえます。
今年は80万人に達するでしょうか?多く方々に訪日していただきたいですね。
訪日中国人数(月別)2003年~2019年
日本でしか体験できないことを探して
道後温泉本館とアートのコラボレーション(松山市)や、中部・北陸地方(富山・石川・福井・長野・岐阜・静岡・愛知・三重・滋賀)が、主に中華圏からインバウンドを推進するため開発した、「龍」に見立てた観光ルート「昇龍道」(ドラゴンルート)が成功しています。
中国人観光客が選ぶ日本の旅行先に変化があると言われていますね。
リピーターの方は、人であふれかえる観光地より、人が少ない絶景を探したり、日本の歴史や文化芸術、食、日本人の営みを通して感動を体験できるサービスを求めているのでしょう。
中国も含めて外国人観光客の誘致に成功したと公表されているさまざまな事例を拝見すると、下記のような成功要因が読み取れます。
1 絶景
2 日本人の営みを感じられる
3 SNS映え
4 交通の便が良い(航空、バス、電車など)
5 海外のメディアで紹介されていた。人気のドラマに登場し、聖地と言われるようになった
6 中国の旅行会社のツアー
7 多言語で世界に情報発信している
安全、清潔はやっぱり強み
訪日外国人の方々に、初回来日から2度、3度、そしてリピートし続けてもらうためには、受け入れる日本側ももっと学び応えられる努力を続けなければならないと感じます。
先日、10年ほど前に来日して日本で仕事をしているというオーストラリア人の方と話をしていて、日本人の私が教わったことがありました。
「僕は、仙台の街が大好きだ。4年間住んでいたことがあったんだけどね。日本はクレンリネス(cleanliness)だといわれているよね。東京もまあ清潔だ。でも比べ物にならないほど仙台の街はきれいだった。オフィスから商店街、飲み屋、家に帰るまで、ゴミが1つも落ちていない、アメージング(amazing)だよ!」
この方は、「クレンリネス」だから「仙台が好き」になりました。
ということは、日本全国が「クレンリネス」だったら、もっと「日本が好き」と思ってくれる外国人が増えるということではないでしょうか。
しかしまだ、「クレンリネス」という指標で日本全体をみると、地域によりけりで日本人全員がクレンリネスの精神が高いとはいえないということです。
私自身を顧みても、自信を持って街のクレンリネスに貢献している、とは言えません。
春節の人民大移動に併せて、「新型コロナウィルス」のニュースも日本人は強い関心を寄せています。
感染の拡大は心配ですが、適切な機関から正確な情報をスピーディに発信していただきたいと思います。
このようなリスクに対しても、適切な対応が日本のイメージアップにつながるでしょう。
これからますます訪日外国人の人数は増加します。
日本は「安全な国」である強みをより磨き、「観光地の開発」と「安全で清潔なまち」は表裏一体で取り組なければならないと改めて考えさせられます。
マーケティング活動に置き換えて考えると同様のことがいえます。
売れ続ける仕組み作りには、「攻め(売り)」を創る一方で、「守り(リスク管理、資産管理、マネジメントシステムなど))の精度UP」は欠かせません。
言うは易く行うは難しですが、これをぐるぐる回して、売れ続ける仕組みを作っていくわけですから。
売れ続ける=お客様に愛され続ける、すべての企業が目指していることですね。
堀内香枝
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