自社の本来の顧客を見間違えてはならない
コロナ禍の変化に立ち向かう京都の老舗八つ橋メーカー
京都の老舗和菓子、八つ橋メーカーの社長の言葉がニュースになっていました。
「いかに観光客に頼っていたか・・・」と。
コロナ禍の影響で、観光地である京都も打撃を受け、休店休業が続き、売上は8割減。
これまで、労せずして多く売れていたので、通信販売事業に力を入れてこなかったことや、不採算事業を見直してこなかったことなど、経営を振り返っているそうです。
しかし、潰してなるものか、老舗メーカーとして立ち上がる決意をされたそうです。
熱海が観光地として蘇った
京都老舗和菓子メーカーのニュースを見て、熱海を思い出しました。
熱海もバブルまでは、団体客を多く受け入れ、大いに賑わっていました。
しかし、バブルが崩壊すると状況は一転し一気に衰退ました。
現在は、にぎやかな街へと復活を遂げています。
団体客ではなく、本来のターゲット、個人客を満足させるために、熱海の観光業の方々や地元の方々が知恵を絞り努力された結果、観光客の呼び戻しに成功しました。
本来ターゲットとすべき顧客の見極めが観光地復活につながりました。
銀座「空也(くうや)もなか」の経営戦略
銀座「空也(くうや)」の最中(もなか)をご存じでしょうか。
明治17年創業の老舗の和菓子屋です。
東京・上野で創業し、昭和24年に現在の銀座に本店を移転されました。
夏目漱石の「吾輩は猫である」に登場する和菓子店です。
小豆、砂糖など素材にこだわる理念をつらぬき、広く多く販売拡大せず、ターゲットを限定して販売する姿勢を今現在も貫いています。
「空也もなか」は根強いファンに守られている味ともいえるかもしれません。
和菓子は本来なら地元の少し高齢の方々が好むでしょう。大量に押し寄せる団体の観光客ではなく、本当に自社の和菓子を愛してくれる人は誰か、自社が本来ターゲットとすべき顧客の見極めが大事ですね。
まさにマーケティングです。
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堀内香枝
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