★感性マーケティングブログ★ 誰でもできる『感性マーケティング』!第7回
第5回・第6回の定量データの「入力データの形式」「定義と名称」につづいて、今回は感性データを分析の工程に進みやすいように整備する方法をテーマにしたいと思います。
入力データ中の感性データ部分
これまでと同様、来店満足度調査を、紙媒体でアンケートを実施しているケースで、下表は、調査の回答をエクセルに入力したデータです。
一番右列の「その理由」に入力されているテキスト情報が、感性データです。
回答者がお店を利用して「店内の清潔さ」について感じたことを、自由に記述した顧客意見です。
顧客意見の例
「C.店内の清潔さ」を評価した「その理由」欄だけを下記に一覧にします。
C.店内の清潔さ
・テーブルがべとべとしていなくて清潔
・きちんとしていて第一印象が良い
・メニューの置き方が煩雑
・トイレが汚れている
・段差につまづきそう
・カスターに乗った調味料が若干べとついている
・紙ナフキンにロゴが入っていてかわいらしい
・トイレが臭い
・エントランスにゴミひとつなくて気持ちが良い
・トイレの掃除をちゃんとしてほしい
ここに挙がっているのは10人の意見なので読めばわかりますが、数十人、数百人、数千人、数万人・・・と人数が増えれば増えるほど、全員の意見を把握することは難しくなりますし、読むのが面倒になります。
また、調査を定期的に実施して観測して今後の改善や戦略に活用していくためにも、集計や分析をしやすいデータに整備しておく必要があります。
大分類-中分類-小分類に要約する
3、大分類-中分類-小分類に要約する
アンケートのフリーアンサーをはじめとした感性データを、集計して社内で回覧したり討議したりして改善や戦略に活用しやすくするために、情報を要約します。
前項のフリーアンサー一覧を、
・エントランス(のこと)
・テーブル周り(のこと)
・トイレ(のこと)
と、意見の内容で、ひとまず大きく3つに分けてみます。
それを、下表のように中分類、小分類に振り分けてみます。
「テーブル周り」をもう少し細かく分類してみると、
このように、感性データも定量データ(第6回)と同様に、「定義と名称」を作成しておき、分析しやすくします。
感性データを要約する「定義と名称」は、自社・自店舗に合わせて分類するとよいでしょう。
気づいた方がいらっしゃるかもしれませんが、来店満足度調査で店内について評価を得られた結果は「C.店内の清潔さ」についてのみです。この結果だけでは、評価が低かった場合、何を改善してよいかわかりません。評価の理由をフリーアンサーで書いてもらっているからこそ、何を改善すればよいか明確にわかるのです。逆に評価が高かった場合も「店内の清潔さ」だけでは、具合的に何を高く評価してくれてくれたのかわかりませんよね。このような場合、感性データがとても役立ちます。
また、感性データの戦略的な活用については、続きのシリーズの中で書いていきたいと思います。
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堀内香枝
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