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JMLA 事務局 について

一般社団法人 日本マーケティング・リテラシー協会(JMLA)は、「マーケティング」および「商品開発/事業開発」において、人財育成(認定資格講座、企業研修)および企業様の事業支援・開発支援を行っています。また、商品開発/事業開発の系統的なメソッド「Neo P7」を用いて企業の社員様が自分たちで持続的に開発を実現できるようにするための内製化支援を行っています。

『鬼滅の刃』と日本人の感性

コロナ禍において、映画「鬼滅の刃」が大ヒットしている。

映画業界にとってはとても素晴らしいことだが、ヒットの要因を考えると、すこしばかり今までの日常感覚と違う不条理の現実を感じる。

世界中がコロナの影響で生活が変化してしまっているが、日本人は独特の対処をしていると思う。

そこには良くも悪くも日本人の感性が表れていると感じる。

八百万の神を信じる農耕民族である日本人が培ってきた外界からの刺激に対する対処方法の一つであろう。

 

「鬼滅の刃」とは

そもそも、「鬼滅の刃」という物語は、大正時代を舞台に、人間である主人公が鬼と化した妹を救うために敵である鬼と戦うという物語である。いわゆる異世界の異能の持ち主たちの物語であり、現実の社会への対応に悩む少年少女たちが入り込みやすい世界なのだろう。

人は昔から変わらず漫画やアニメに対し、非日常の世界を求める。いわばひと時の現実からの逃避を求めるのであろう。特に少年少女にとっては、自分が生きるための何らかのヒントや力を得るためには重要なファクターになっていることは否めない。

 

大人までもが引き込まれる現実

現在コロナウィルスのために人々は非日常的な生活を送らざるを得ず、理不尽な世界に立ち向かっている。

その立ち向かい方が、日本人と欧米人とではかなり違っている。日本人は世界でも知られているように、従順で規則や慣習を守るということには律儀である。現在ほとんどの日本人はマスクをして生活をしている。しかし、欧米人はマスクというのは弱い人間がするもの(もちろん医療関係者は除くが)だなどという考え方を持つ人もおり、アメリカ大統領選においてはマスクをしないまま大規模な集会が行われ自分の意志や意見を表立って表現している。その結果感染の拡大を招く要因ともなっているのは問題だが。

つまり日本人は、「戦う」ことによるエネルギーを内側に向けてため込む志向性を持つといえるだろう。

そのため込まれたエネルギーはともするとフラストレーションとなり、その発散の場として「鬼滅の刃」という非現実の異世界の物語は、「理不尽な生活」から逃避し、ひと時の癒しを与えてくれているのだと感じる。あまりに厳しい現実への対処で目いっぱいになっていた心を潤してくれたのだ。

この現象を「いい大人が戦いのアニメ映画などを見て」という一言で切り捨ててしまってはいけない。

 

社会の変化や新しい芽に対し常に気を配ることは重要

この現象は良くも悪くも現実なのだ。おかげで映画関係者は大変潤っているのだ。

ビジネスの世界に身を置くものとしては、一つの「勝ちモデル」として、その要因を正確に分析し、そこに自社にとってのチャンスが見つけられないかという視点で捉えなくてはいけない。

 

世の中を何気なく見ていると自社にとっても大きなヒントとなることを見逃してしまいます。マーケッターとして、常に意識をもって世の中の動きを把握することが大切です。

皆さまも「マーケティング」に興味を持ってみてはいかがですか。

必ずご自分のお仕事に活かされますよ。

インドで日本の爪切りが爆売れしている

インドで貝印の爪切りがとても売れているそうですね。

何故今突然売れ行きが伸びているのか?

その背景を考えると、貝印株式会社の的確なマーケティング戦略が浮かび上がります。

 

インドで貝印の爪切りが爆売れ

 

インドは、皆さんカレー料理でご存じかと思いますが、「手食文化」です。そのような文化を持つインドもコロナ感染が拡大し、人々の衛生に対する概念が大きく変化しているそうです。そうなると当然、手先≒爪に注目することになります。そこに目を付けた貝印さんが、PRを強化し、販売数を急激に拡大させているということです。

一見すると当然の結果で、日本の爪切りが海外で売れてよかったね。で終わってしまうかと思いますが、我々マーケッターとしては、その結果を生んだ貝印株式会社の企業戦略を正しく評価したいと思います。

 

 

 

背景にはマーケティングの基本「PEST」と「3C」が行われている

 

まず、評価したい一つ目は、インドの人々の衛生概念が変化したことを的確につかんだということです。

文化というものは国によって大きく異なります。日本人は麺類を音を立ててすするように食べますが、欧米人にとって音を立てて食事をするということは下品な行動です。今ではその文化も理解され、日本文化をよく理解する欧米人は音を立ててそばを食べることにチャレンジする人も出てきていますが、なかなか難しいそうですね。生まれ持った食習慣というものはなかなか変えられるものではありません。

インドの「手食文化」などは、その最たるものだと思います。

貝印さんは、その「手食文化」とインドの人々の爪に対する意識に常に注目されていたのだと思います。自分たちの商品を売るチャンスを常に探っていたのでしょう。その姿勢が、コロナ禍における衛生概念の変化を的確にとらえることが出来たと考えられます。

これは、マーケティングの基本である情報の分析です。理論としては、「PEST分析」と「3C分析」を行ったといえます。

※「ベーシックシリーズ第5回第6回参照」

 

自社の強みを生かす

 

そして、二つ目は自社商品の強みもいかんなく発揮されていることに着目です。

まずは切れ味です。インドの爪切りは切るというより引きちぎるに近い切れ方のものが多いそうです。一方貝印の爪切りはご存じのようにスルドイ切れ味です。インドの人にとっては異次元の切れ味だったと思われます。そして飛び散り防止ケースも衛生概念の変化にピッタリで購買意欲を掻き立てる一因となっているはずです。

そして感嘆すべきは、インド仕様として、「爪の間の汚れを取るピック」を爪切りに取り付けたことです。

 

 

インドの「手食文化」を理解しているからこそ考え付いた機能でしょう。攻めたい市場(国)の文化を的確に把握理解し、自社の技術により対応するということです。

外部環境をしっかりと把握し、そこに自社の強みをぶつける。

マーケティング戦略のうちで最も効率的な戦略です。貝印さんは、絶好の機会を逃すことなく、売上を伸ばすことに成功したといえます。

 

世の中を何気なく見ていると自社にとっても大きなヒントとなることを見逃してしまいます。マーケッターとして、常に意識をもって世の中の動きを把握することが大切です。

 

皆さまも「マーケティング」に興味を持ってみてはいかがですか。

必ずご自分のお仕事に活かされますよ。

【真のデジタルマーケッターとなるために】第15回:百年ブランドとなるために

企業が末永く勝ち残るためには、継続的な努力が必要!

今回、マーケティングの基礎を14回にわたって解説してきました。
その最終回として、今回は継続することの大切さを述べたいと思います。

企業は、人間と同じように時とともに変化します。社員も役員も変われば、周りの環境や取り扱う商品やサービスも変化します。そのような時に大切なのは、マーケティングの仕組みを継続して持ち続け、実行し続けることです。

マネジメントの仕組み

皆さん「PDCA」という言葉は聞いたことがあると思います。

  • P=Plan
  • D=Do
  • C=Check
  • A=Action

4つの言葉の頭文字をつなげたもので、計画し、実行し、評価し、改善し、それらを続ける。という生産管理や品質管理の分野で管理業務を継続的に改善していく仕組みとして体系化され、自然とマーケティングなどの分野でも取り入れられた仕組みですね。

ところが、マーケティングの分野でこの仕組みを実行しようとすると大きな落とし穴が生まれます。皆さんお気づきになりましたか?

本シリーズで何回も申し上げたように、マーケティングの世界では、戦略を策定する前には、リサーチ・情報収集と整理のための調査が必要だということです。いきなりプラン(戦略)策定を行ってしまうと重要な問題を見過ごしたり、独りよがりの戦略が立てられうまくいかないという事例は山ほど見てきました。

そこで、私がおすすめしたいサイクルが、『RPDCA』です。

 

『RPDCA』を繰り返すことにより強い体質になる

「PDCA」サイクルの前に、

  • R=Research(調査)

を付けたのです。


本来は、PDCAサイクルのPlanの段階でも、情報収集や目標設定などの工程も含まれているのですが、Planとあると、ついつい一気に計画する工程に飛び込んでしまうからです。

戦略を考える際に最も重要な情報の収集と整理の工程を独立させ、<問題整理のための情報収集~事実の把握~気づき>この根源をおろそかにしないよう、あえて抜き出し独立させました。

『RPDCA』サイクルを実行すると、何が良いのか!?

 

 

1、「事実を見る力が付く」

リサーチ(調査)の重要性は、第11回「リサーチの役割」で具体的に解説しましたように、事業課題を冷静に判断するために必須の工程です。すなわち、リサーチを行うことというのは、おのずから事実を見る力が付くということになります。

 

2、「ビジネス環境の変化や新しい芽に気づく力」

事実を見ると、そこには社会環境や業界環境などの自社を取り巻くビジネス環境の変化が存在します。その変化こそ、自社も変化しないといけないという気付きを与えてくれるのです。

そして、それらの変化は自社にとって「脅威」だけでなく「チャンス」(第8回SWOT参照)も生まれているはずです。そのチャンスという新しい芽を見つけることは企業にとって大きな財産となります。

 

3、「論理的思考力」

事実を見て、環境の変化に気が付いたうえで、戦略を策定するということは、経験や勘によるのではなく、論理的に組み立てることが出来ます。

多分こうだろうや、これが良いだろうではなく、「事実がこうだから」「課題は〇〇だ」「だからこの対応策がベストだ」というように、自信を持った戦略が策定できるようになるのです。

 

4、「実践する推進力」

自信をもって策定された戦略は、それを実行していく際にも自信をもって推進することが出来ます。

こうだと思ったのだけど大丈夫だろうかなどと弱気になることが無く推進することが出来るのです。

自信を持つということは、何をする際にも最も重要な要因です。

 

5、「問題解決力」

しかし、どのように優れた戦略においても、様々な阻害要因は出てきます。競争相手が同じような戦略を仕掛けてくる、思わぬ隠れた競合(第14回 競争戦略と隠れた競合 参照)が存在した、など色々出てくることでしょう。

でも心配はいりません。皆さんはすでに「事実を見る力」を身に着けているからです。新しい問題が起きたら、それは何故起きているのか、自社はどのように対応すればよいのか、考える力が身についているのです。

新しい問題が派生したら、新しい戦略を考えればよいのです。

 

6、「会社が永続的に成長・発展するための法則」

つまり、RPDCAのサイクルを実行し続けることにより、企業は永続的に成長・発展する力を身に着けられるということです。

経験や勘に頼った危うい企業経営体質を、正しい考え方、正しい仕組みを作ることによって力強い企業体質に生まれ変わらせましょう。

 

 

『百年ブランド』になるために世阿弥が語る5つの要件

『百年ブランド』この考え方は、実は芸能事の開祖ともいうべき世阿弥(ぜあみ)が今から600年ほど前の室町時代に弟子たちに教えていたのです。驚きですね。

 

「お客様がうれしくなることを常に考えなさい」

これは、理念やビジョンを持ち、ぶれてはいけませんということです。

「自分たちの得意な領域を明確にして、それを大切にすること」

自社の強みを明確にして、その強みを生かしなさいということです。

 「常に新しい驚きをお客様に届けるという意思と能力を組織の仕組みとして持っていること」

環境は変化します。人も変化します。新しい環境の中で飽きられないように新商品開発や改善のための努力を怠手はいけないということです。(新商品開発に関しては『WAKUWAKU創造ラボ』をご覧になってください。)

 「目利かずの未熟な人たちにも関心を持ってもらい、お客様になって”いい思い”をしてもらえるよう配慮すること」

既存の顧客だけでなく、新規顧客を獲得することは企業の成長につながるということです。そのためにはコミュニケーション力が重要になります。

 「自分たちの現在の財産を、どうやって次の世代につなげるか」

企業は継続することが必須です。しかし、時が流れるということは社員も役員も入れ替わることになります。

 

次の世代を担う社員教育は必須だということです。自分たちが培ってきた強みや仕組みを次の世代につなげることこそ、企業が継続的に成長・発展することにつながるのです。

 

どうですか?600年も前のそれも芸能の社会に生きた人がこんなことを言っているのです。驚きではないですか。

しかし、裏を返せば、人が一所懸命自分たちの組織が継続していくためにはどうすればよいのかを考えれば、このようなことに行きつくということです。

 

自らが求める目標達成には、それなりの準備と戦略が必要です。ただやみくもにやればよいというものではありません。

ビジネス社会で成功させるためには、マーケティングの知識と活用力は重要です。

この全15回シリーズをお読みくださり、さらに具体的に勉強したくなった方は、ぜひ当協会の講座に学びにお越しください。

様々な業界やお立場の方が数多く学んでいらっしゃいます。

必ずお役に立ちます。お待ちしています。

 

【真のデジタルマーケッターとなるために】シリーズ
第1回:マーケティングとは
第2回:現代マーケティングに重要なデータ
第3回:ブランドが果たす役割
第4回:マーケティングの仕組み
第5回:3C
第6回:PEST
第7回:5F
第8回:SWOT
第9回:STP
第10回:ブルーオーシャン戦略
第11回:リサーチの役割
第12回:集計と分析
第13回:戦略ドメインとコンセプト設計
第14回:競争戦略と隠れた競合
第15回:百年ブランドとなるために

 

参考:「3Cとは、SWOTとは」「強みを生かす!『SWOT』分析」「3C、4P、使いこなしていますか?!」「STP、ターゲティングの成功事例」「ファイブフォース分析とは」「JMLAベーシックパスポートの魅力

☆感性マーケティングに興味のある方はこちらもご覧ください。
感性とは
感性マーケティング講座

 

【真のデジタルマーケッターとなるために】第14回:競争戦略と隠れた競合

競争相手は様々。最も危険な間接的競合

競争戦略とは、いかに自社優位のポジションを築くかにある

競争戦略とは、「いかにして敵に勝つか」を実現するためのセオリーです。
競争相手より自社が優れているポイントをいかにして作っていくかということです。自社の優位性の作り方はいくつかあります。自社はどのような優位性を作れるのか、どのような優位性が収益を上げることが出来るのか。よく吟味して決めていきましょう。

「付加価値」を高める

優位性とは、顧客にとっての「付加価値」をいかにして提供できるかということです。
付加価値による差別化には主に、
① 技術力による差別化
② 情緒的価値による差別化
③ 低コストによる差別化
等があります。

「技術力」による差別化

前回の「第13回戦略ドメイン」において機能的価値を持つ商品は現在山ほどあり、差別化は難しいと書きましたが、技術力により差別化を果たしている商品やサービスが無いわけではありません。

クリーニング屋さんは分かり易いかもしれません。通常の洗濯では落ちない油汚れや何による汚れか分からない洋服などを優れた技術と経験によって新品のようにきれいにしてくれる町のクリーニング屋さんです。そこには特別の接客やサービスがあるわけではありません。純粋にクリーニングしてくれる。その技術が素晴らしいという評判を呼び顧客が訪れるのです。

金属の金型を修理する町工場の順番待ちが10年ほど埋まっている。その顧客には海外の著名な企業も多く含まれるという報道を目にした方もいるかと思います。これなどもよい例でしょう。

「情緒的価値」による差別化

ディズニーランドが良い例です。競合となるレジャー施設よりはるかに高い価格設定にもかかわらず、毎年入場者数を増やしてきています。コロナの影響で遅れましたが、新しい施設ゾーンもオープンされて益々注目を集めていますね。

有名ブランドの広告戦略も情緒的価値を高めるために綿密に計算されて作られています。

少し飛びすぎた例かもしれませんが、テレビドラマの「半沢直樹」も突出した情緒的価値を作り出した例と言えると思います。ストーリー自体は多少複雑ではありましたが「勧善懲悪」そのものです。ある意味「水戸黄門」ですよね。しかし、登場する俳優たちのたぐいまれな演技力・表現力により、ストーリーだけではない世の中の人々の隠れた願望や希望が面白おかしく描かれたことによりもやもやした気持ちが吹き飛んでいく。そんな効果を生んだことにより、他のドラマにはない情緒的価値という差別性を獲得したのではないでしょうか。

「低コスト」による差別化

「低コスト」、これはご説明の必要はないでしょう。
但し、安易にこの方法をとると事業の収益率が悪化して、優位性どころか事業撤退、悪くすると倒産という事態を招いてしまいます。

原材料を安く仕入れられるルートを確保する、生産効率を上げる、販売コストを下げる、年間の収支計画を綿密に組み立てるなど、低価格でも企業の収益が確保できる体制を構築する必要があります。

つまり、どの戦略を選択するにしても、成しえるためには努力が必要だということを再認識してください。

「隠れた競合」

そして最後に厄介な敵が待ち受けていることが多々あります。
「隠れた競合」です。
隠れた競合とは、目の前にいる同業他社ではない競争相手が出現することを意味します。

昔、街々には「本屋さん」が必ずありました。

しかし現在「街の本屋さん」を見つけることの方が難しくなりました。何故でしょうか?
昔、人々が余暇を過ごす方法は、本を読む、将棋をする、友達と外で遊ぶなど限られていました。そこへ映画が現れ、テレビが出現し、今やスマホの時代です。余暇どころか、勉強も情報収集もスマホで出来てしまいます。

本そのものの必要性が下がってしまったのです。これらが「本屋さん」にとっての隠れた競合だったのです。
ですが、『本』という存在の価値は消えることはありません。『本』そのものの価値をもう一度消費者に伝えるべく、多くの人が努力して新たな『街の本屋さん』のあり方を模索して頑張っています。応援したいものです。

 

自らが求める目標達成には、それなりの準備と戦略が必要です。ただやみくもにやればよいというものではありません。

ビジネス社会で成功させるためには、マーケティングの知識と活用力は重要です。

皆さまも「マーケティング」に興味を持ってみてはいかがですか。

必ずご自分のお仕事に活かされますよ。

 

【真のデジタルマーケッターとなるために】シリーズ
第1回:マーケティングとは
第2回:現代マーケティングに重要なデータ
第3回:ブランドが果たす役割
第4回:マーケティングの仕組み
第5回:3C
第6回:PEST
第7回:5F
第8回:SWOT
第9回:STP
第10回:ブルーオーシャン戦略
第11回:リサーチの役割
第12回:集計と分析
第13回:戦略ドメインとコンセプト設計
第14回:競争戦略と隠れた競合
第15回:百年ブランドとなるために

 

参考:「3Cとは、SWOTとは」「強みを生かす!『SWOT』分析」「3C、4P、使いこなしていますか?!」「STP、ターゲティングの成功事例」「ファイブフォース分析とは」「JMLAベーシックパスポートの魅力

☆感性マーケティングに興味のある方はこちらもご覧ください。
感性とは
感性マーケティング講座

 

企業にとって「商品」とは何でしょうか?!

企業にとって商品とは何でしょうか?
「何を言っているんだ、企業の収益を生むものに決まっているだろう。」
そうですね。その通りですね。
では、その商品は、顧客に何をもたらすのでしょうか?

商品とは何か?商品の定義を再考する

現代社会において、「商品」とは単なる機能の集合体ではなく、消費者の「機能的価値」と「情緒的価値」の両方を満たす存在であると定義できます。

機能的価値とは

機能的価値とは、商品が本来持つ性能や機能のことです。

例えば、「消費者」においては生活に必要な基本機能は、「栄養を補給する」や「防寒」、「情報を入手する」、「連絡をとる」などが挙げられます。そして、「栄養を補給する」ために「食品」を購入し、「防寒」するために「衣服」を購入します。

「企業」における基本機能は、「製品をつくる」、「データを保管する」、「情報を伝達する」などが挙げられます。

しかし、機能的に優れた商品が溢れている現代の成熟社会では、機能だけで商品を差別化することは難しくなっています。機能を提供するだけでの製品では、顧客から選択してもらえません。消費者は、機能に加えて、自分自身の個性や価値観に合致する商品を求めるようになっています。

ここから「情緒的価値」に視線を向けてみましょう。

情緒的価値とは

情緒的価値とは、商品が消費者に与える感情的な満足感や共感を指します。個人の志向、嗜好、趣味などに合致した商品は、個人の心や気持ちを満たしてくれます。

具体的には、食品であれば自分の食スタイルにピッタリ合う食べ物、調理器具であれば自分にとって使いやすい、デザインが気に入った商品などのことです。

商品のデザイン、ブランドイメージ、使用体験、ストーリー性などは、この情緒的価値を高めてくれます。

以上のことから、商品とは「人の感性に働きかける価値の提供」が大切です。

ディズニーランドの入場料がかなり高いものであっても、人々が「行きたい」と思うのは、そこに行けば日常生活とは切り離された「感動」や「共感」が起こる「夢の国」があることをイメージできるからです。日常生活とは異なる特別な体験、夢の魔法、感動といった情緒的な価値を提供することで、ディズニーランドは顧客の心を掴んでいます。

顧客と共創する感動商品開発:NeoP7による情緒的価値創造

現代社会において「機能的価値」に加えて、「情緒的価値」が商品を差別化する重要な要素となっていることがわかりました。

特に「情緒的価値」に深い関わりのある「感性」は、全ての人に存在し、かつそれぞれ異なるものを保有しています。

人の「感性」を把握することが、商品に情緒的な価値を付与する大事な要素となります。

人の「感性」を把握するためには、リサーチが必要です。思いつきで大丈夫、自社の技術でなんとかする、と安易に考えて商品をつくると思ったように売れません。顧客と共創することで、顧客の潜在ニーズを掘り起こし、商品に情緒的な価値を付与することで、より良い商品が誕生します。

顧客や消費者が何に困っているか?何を実現したいと思っているか?表層的なことだけでなく深層にも目を向けて潜在ニーズを把握しましょう。この行為こそが「情緒的価値創造」につながります。

しかし、やみくもに共創を試みると失敗します。システマティックに、かつ系統的に企画を進めることができる「Neo P7」を使うと「感動商品」(単に機能を整えた製品ではなく、顧客が感動する商品)を創出できます。

人を感動させる商品を開発する「Neo P7」

顧客の価値観を把握するためには、リサーチ(調査)の方法と収集した情報(データ)を分析する方法を正しく知らなくてはいけません。

リサーチも分析も手順や方法を知ると案外簡単に取り組めますが、知らないと敬遠して取り組まず、想像以上に労力がかかりリスクのある勘と度胸で進めることになります。

情報を入手しても、ただ眺めていただけでは正しい判断はできません。客観的に評価し意思決定の質を圧倒的に高めてくれる「Neo P7」メソッドは企画者だけでなく経営者にもお勧めです。

あなたの会社の商品を顧客が手にしたら「感動」し、また次の商品を買うときは買う前から「ワクワク」するようになる。
「感動商品」を生み出すことができる「Neo P7」手法を知っているあなたの会社の社員・従業員は常に「感動商品」を生み出せる状態にあるので、自信を持って日々の業務をワクワクこなす。
そんな好循環をつくりませんか。

「Neo P7」って何?
「感性」って何?
「マーケティング」ってどうやるの?

「商品企画」をご一緒に体験してみませんか。
ご興味をお持ちになった方は、こちらからお問合せください。
カリキュラムの詳細はこちらからご覧いただけます。