焦点発想法をやってみる【新商品企画・新事業企画】

公開日:2020年05月29日最新更新日:2020年08月22日堀内香枝

新商品企画・新事業企画の基本7スキル(※)のうち、本日は「アイデア発想法」の1つ「焦点発想法」のやり方をご説明したいと思います。

※基本7スキル: 感動商品を生み出すメソッド Neo P7〔仮説発掘法→アイデア発想法→インタビュー調査→アンケート調査→ポジショニング分析→コンジョイント分析→品質表〕

アイデア発想法とは

焦点発想法のための準備

焦点発想法は、名前の通り、モノやコトに焦点を当ててアイデアを発想する手法です。

何かに焦点を当てないと、思考が散漫になってしまいます。

焦点を当てる対象は、自分が好きなことであることが大切です。
その方が意欲が高まりアイデアが生み出しやすくなります。

まず、下記のような、列数は3列、行数は20~30行の記入用紙を準備します。

1列目・・・「特性・要素」
2列目・・・「中間アイデア」
3列目・・・「商品アイデア」

焦点発想法の手順

Step1: 特定のモノ(コト)に焦点をあてる
Step2: 1列目「特性・要素」の列に単語を20~30個記入する
Step3: 「特性・要素」から一つを取り上げる
Step4: 2列目「中間アイデア」を考えて記入する
Step5: 3列目「商品アイデア」を考えて記入する

住宅の床の新しいフローリング商品を企画するアイデアを、「バッグ(鞄)」に焦点を当てて焦点発想法をしてみたいと思います。

Step1: フローリングの商品企画ですが、全く違う「バッグ(鞄)」に焦点を当てます。
私が好きな「(革の)バッグ」だとやる気が出るからです(^^)
Step2: 1列目「特性・要素」を記入します。

Step3: 1列目「特性・要素」から一つを取り上げる
Step4: 2列目「中間アイデア」を考えて記入する
をやってみます。

Step5: 3列目「商品アイデア」を考えて記入する
まで記入したみたものが下図です。

いかがでしょうか。

フローリングのことばかり考えて、新しいフローリングのアイデアを出そうとすると既成概念にとらわれがちです。
全く違うコトに焦点を当てると、角度を変えて意外なアイデアが生まれやすくなります。

この段階では、できるかできないかは関係なく、広く思考を発散させましょう。

上手に実施する4つのコツ

1.焦点を当てる対象は、商品と無関係なものに
似たような対象にするとアイデアがつまらないものになります。

2.焦点を当てる対象は、自分の好きなことに
自分の好きなことに焦点を当てる方が、創造力を発揮できます。
嫌いなことでは思考がストップしてしまいます。

3.中間アイデアは具体的に
「素材が選べる」⇒「シーズン性」といった抽象的な単語よりも、「季節に合わせて調整・選択できる」などのほうがアイデアの源泉になります。

4.左から右へ
どこの行から始めても構わないので、左から右へと連想しながら記入しましょう。
1列ずつ上から下へ縦に記入すると発想の思考が切れてしまいます。

参考文献:WAKULABO講座テキスト「神田教授の商品企画ゼミナール」(神田範明著)

 

アイデア発想法にご興味をお持ちになった方は、こちらもご覧になってみてください。
★基礎から学ぶ できる!シリーズ 商品企画WEB講座(6月20日~全5回)

★新商品/新事業企画・開発のための「WAKU WAKU 創造 LABO(ワクラボ)」

★感性とは、感性マーケティングとは

 

 

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女性の感性を活かした調査設計や市場動向の分析により、お客さまの深層心理「感性」の解明を得意とします。コンサルティングファームで食品メーカー、外食産業、エステティック産業、通販企業、冠婚葬祭業、工作機械メーカーなど幅広い業種のマーケティング・コンサルティング業務を経験しました。これまで培った経験を元に、一般社団法人 日本マーケティング・リテラシー協会(JMLA)設立に参画し、感性マーケティング『マーケティング解析士』講座カリキュラム策定に携わりました。現在は、『マーケティング解析士』講座の講師活動を行っています。同時に、企業様のマーケティング課題解決のサポート活動を継続しています。