★感性マーケティングブログ★ 誰でもできる『感性マーケティング』!第6回
「 (2)データを整える」について第4回で「単年で分析することを想定した情報整備」を書きましたので、今回は 「経年変化を分析することを想定したデータ整備」 について書きたいと思います。
経年変化を分析する目的
ここでも設定は、「来店満足度調査を、紙媒体でアンケートを実施しているケース」とします。
経年変化を分析する目的は、2つあります。
一つは、経営視点で、毎年(あるいは月毎や3ヶ月ごとなど一定期間ごとに)観測して、評価が変化していく傾向を理解することで、これから先、自社がとるべき戦略を立てることです。
もう一つは、現場視点で、PDCAを回すことです。
定義と名称
「来店満足度調査」の評価項目は、当初の評価項目から年月が経つと、評価項目を見直し更新します。
また、会社では担当者が人事異動などで変わることもあります。引継ぎがよくなく、過去の内容をきちんと見返さなかったり、しっかり理解しないまま、後任者が「来店満足度調査」を実施してしまうということも、案外よく起きます。そのようなとき、調査する評価項目の名称を、前任者と後任者とでは、違った名称を使用してしまうといったことが起きています。
こうなったら経年変化を分析しようにも、大変です。
異なる名称を使用する悪い例として、
<1回目に入力した項目名>
A.スタッフの対応
B.資料の内容
C.店舗の清潔さ
<2回目に入力した項目名>
A.案内スタッフ
B.説明スタッフ
C.パンフレット類
D.店舗
1回目「B.資料の内容」と、2回目「C.パンフレット類」は、定義は同じでした。にもかかわらず使用名称が違います。
お客様に説明するときの資料類を、1回目は「B.資料の内容」という項目名にし、2回目は「C.パンフレット類」という項目名で入力してありました。
名称が違うと、1回目と2回目が同じ定義で評価されたのか後から解らなくなります。
したがって、注意点は「定義と名称」です。
まず、評価項目名と、その評価項目は何を評価するのか定義を明確化しておきます。
項目名と定義はいつも対です。「項目マスター(定義と名称を記したリスト)」を作成しておくとよいでしょう。
そして、下図のように、データ入力の際は、同じ定義の評価項目は、項目名を変えず、毎回同じ項目名を使用します。
途中で評価項目に変更があった場合
次に、途中で評価項目に変更があった場合、
上記で悪い例として、
1回目「A.スタッフの対応」を、
2回目は細分化して、「A.案内スタッフ」「B.説明スタッフ」としてしまいましたが、
下記のようにすると良いです。
「A-1.スタッフの対応[案内スタッフ]」
「A-2.スタッフの対応[説明スタッフ]」
大分類―小分類を組合せて、項目名を表記しておくと、「A.スタッフの対応」を「案内スタッフ」と「説明スタッフ」に分けたことを、誰が見ても理解しやすくなります。
加えて、途中で評価項目に変更があった場合、「項目マスター(定義と名称を記したリスト)」情報も更新しておきます。
ここまで「評価項目名」について書きましたが、入力する「データ形式」についても、「定義と名称」のルールづくりと同様のことがいえます。
このようにデータを整備しておくと、次の分析の工程にスムーズに進めます。
データは蓄積ではなく「活用」することに意味がありますので、活用できるようにするにはどういうデータを入力すておけばよいのだろうか、ということを考えることが大切ですね。
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堀内香枝
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