★感性マーケティンブログ★ 『社員の定着率が低いのには訳がある。』
今、日本は人口が減少し、当然就業人口も減少している。そんな中、企業としては、いかに優秀な人材を確保するかということが命題になっています。
しかし、現状は優秀な人材を採用できても、定着してくれないという第2弾の課題に悩まされているはずです。
何故定着してくれないのか?
そこには多くの場合、共通した要因が潜んでいることが多いのです。
「社員の定着率が悪いのには訳がある。」のです。
定着を進めることで、募集・採用費用の低減だけでなく、企業の活性化も図れるのです。
「現在、社員の定着率が低いことに悩む企業は多い。」
現在、中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割もが就職3年以内に離職しているそうです。
募集・採用費用や、教育研修費用を考えると、企業にとって経費ロスですね。
それよりなにより、将来に向けて大切な人材を失ってしまうのですから、大きな痛手ということになります。
つまり、社員の定着率を向上させることは、募集・採用の費用を低減させることだけでなく、企業の将来を左右する大きな要因と言えます。
では、何故定着率が低くなってしまうのでしょうか?
少子化が進み、失業率も低下する現在、フリーターやニートに進む若者も多く、採用難に悩む企業はいろいろな手立てを考えて対応しているはずですが、目先の対応に終始していることが多いのです。
ちなみに中小企業は大企業に比べて社員の定着率は低く、中小企業だけの離職率は14%にのぼります。また、新卒採用社員の定着率でも、入社から10年で大企業は7割の社員が残っているのに対して、中小企業は5割に満たない状況です。
産業構造が変化し、若者の考え方も変化しています。そんな若者の真のニーズにこたえない限り、定着率の向上は望めません。
現場の空回り
では、現場で何が起こっているのでしょうか。
それは、
1、「コミュニケーション力の欠如」
と
2、「仕事の体系化ができていない」
ことに起因することが大半です。
日本人はそもそもコミュニケーション力が低いと言われてきました。それは同じ島国に住む単一民族同士、お互い考えていることはほぼ同じで分かり合えるという前提が存在したからです。
しかし、現代社会は産業構造も変化し、情報量も莫大になっています。一人一人の価値観も異なります。
人とのコミュニケーションが重要となっているのです。
このように書くと、価値観の違う人間にそれぞれ対応しなくてはいけないのかとむずかしく感じてしまうかもしれませんね。
でも、大丈夫です。
何故なら、人間が働くということから得る満足というのは、ほぼ共通したものであるからです。
それは、
- 働きやすさ
- 処遇の納得度
- 安心できるコミュニケーション
- 参加・参画意識
- やりがい
- 自己成長
の6つです。
この6つのことを適切に実行出来れば、社員の定着率は向上するのですが、多くの企業の場合、①②には、とても気を使っているのだが、③以降ができていないことが多いのです。
今の若者は、ゲームやスマホの影響で直接的コミュニケーションをとることが苦手だと言われています。更に、自分が成長する要因は、周りが与えてくれる環境に慣れて育ってしまっています。
つまり、
「社員が安心できるコミュニケーション環境」の整備
と
「自分は何のために仕事をしていて、どのように成長できるのかを認識できる」仕組みづくりが必要なのです。
「安心」「やりがい」「自己成長」がキーワード
「安心できるコミュニケーション」とは、どのようなことでしょう。
一番大切なのは、「あいさつ」です。それも上司から積極的に「おはようございます。」や「お疲れさまです。」と声をかけることです。
え、そんなこと?と思われるかもしれませんが、人間自分を無視されることが一番嫌なことです。
上司から声をかけられることにより、「自分の存在を認めてくれている。」という安心感が生まれるのです。
それと、情報の共有化です。ITの発達で様々な情報が共有できる世の中です。そんな社会になれている若者は、社内の情報が共有されないということは、自分がその社会から外されているような不満感を持ってしまうのです。重要機密事項以外は、社員全員が情報を共有できる仕組みを作りましょう。
掲示板でも、会議でも、社内イントラでも何でも構わないのです。
更にできれば、メンター制度という、社内に相談者を置くことも有効です。
そして、「やりがい」と「自己成長」です。
「やりたい仕事」「やりがいのある仕事」を好むのも、若者の特長です。
「自分が何のためにこの仕事をしているのか。」「そしてそのことはどんなことに役立っているのか。」ということをしっかり認識できるようにしてあげることが必要です。
更に、仕事を通じて自分がどのように成長できるのかという将来像を示してあげることも重要です。
その為には、会社として仕事の体系化ができていないといけないことになります。一つ一つの仕事が、どのような体系の下組み立てられているのか。それは社会のどんなことに役立っているのかを会社として、部署として明確にしておかなければいけません。
これは、マーケティングの体系化に他なりません。
どのような目的のために、どのような業務が体系化され、実行されているのか。仕事の一つ一つの持つ意味をしっかりと整理しておくことが、生産効率を向上するだけでなく、社員の定着率を向上させることにも役立つのです。
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森田 広一
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