★感性マーケティンブログ★『STP』によるニッチ戦略は、中小企業成功の秘訣。
ファッション市場で、1万円のバレエシューズが売れているそうです。
靴としては高くもなく、安くもなくという価格と感じ、なぜ売れているのか気になったので、少し調べてみました。
するとそこには、中小企業成功の秘密が隠されていました。
マーケティングの基本、市場の実態を把握する
国内市場において、バレエシューズは4,000円以下のものが主流であり、靴としての質はあまり評価できるものではなかったそうです。
あくまでファッションアイテムの一つとして取り扱われていたのです。
フランスからの輸入商品では、高級なブランドもあったそうですが、こちらは4万円前後と一気に高級品になってしまいます。質はいいんだがちょっとね。ということになるのでしょう。
バレエシューズというものは、女性のファッショングッズとしては定番商品ということですが、専門的に取り扱う企業がなく、サブ商品としてラインナップされているという位置づけだったことにより、あまり重視されず、そのような存在になってしまっていたそうです。
つまり、世の中に、質が良くて、そこそこの価格のバレエシューズが存在しなかったということです。
そこに目を付けたのが、当該企業のオーナー社長でした。
『STP』による専門特化の戦略
かき氷というスイーツを専門店として取り扱いバカ売れしているお店があるように、バレエシューズを専門店として取り扱えば売れるはずだという視点により、事業化を考えたそうです。
ただし、事業化するに際しては、マーケティングのセオリーである市場規模の推定ということをしっかりと行ったそうです。
つまり、『STP』の実行です。
【S:Segmentation】バレエシューズ市場を価格帯で細分化し
【T:Targeting】1万円前後という価格帯市場を選択し
【P:Positioning】自社をバレエシューズ専門店と位置づけし、質の良さを強調する
市場をよく観察し、自社が取り組めて、可能性のある市場を開拓する。
マーケティングの基本です。
『STP』によるニッチ戦略は、中小企業成功の秘訣。
企業というものは、とかく大きな市場で自社の商品を何とか売り込みたいと考えがちですが、大きな市場にはたくさんの競合がひしめき合っていて、レッドオーシャン状態です。
それよりも、自社の強みを生かしたブルーオーシャン市場を見つけて、優雅に戦略展開する方が、よっぽどいいですよね。
特に企業体力のない中小企業の皆様には、お勧めです。
今では、「〆のパフェ」ですかね。これからしばらくはブームになりそうですものね。
マーケティングってやっぱり大事ですね。
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森田 広一
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