WBC侍ジャパンに学ぶ 企業経営・マーケティング
2023年、第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は、侍ジャパンの優勝で幕を閉じました。開幕から7連勝、日本に明るいニュースを届けてくれました。興奮さめやらぬ中、ビジネスやマーケティングへのヒントを考えてみました。
このようなことを考えている方・探している方に役立ちます。
・異分野(スポーツ)には仕事に役立つヒントがたくさんあると考えている ・マーケティングは大事だと言われているがナゼ必要なのか理解したい ・組織をまとめるリーダーに求められることは何か、実例を探している ・商品開発に欠かせない固定観念を捨てるとはどういうことか、ヒントを探している
目次
マーケティングの目的は、利益を上げること
マーケティングの目的は、「利益を上げ続けること、そして利害関係者に還元し、社会に貢献すること」です。
スポーツの世界に置き換えるとどうなるでしょうか。
「勝利し続けること、そしてファンを喜ばせ、世の中を明るくすること」となるのではないでしょうか。
YouTube FNNプライムオンラインより 経済面でも“大谷効果”ウラ側 WBC優勝で拡大
その「勝利し続けること、そしてファンを喜ばせ、世の中を明るくすること」を有言実行したのが、栗山監督を筆頭とするWBCにおける侍ジャパンでしょう。これは誰もが認めることだと思います。
有言実行するためには、戦略・戦術、そして周到な準備が必要だったはずです。その一部だけでも紐解いて、我々マーケッターの知見としたいと思います。
ビジョンを共有する大切さ
まず、何より大事なのは、侍ジャパンチーム全体でビジョンを共有したことでしょう。
「必ず優勝する、何が何でも優勝する!」
その強い思いを、チーム全体に浸透させたことはとても大事なことです。
一人でも、疑念や自信の無さを持っていたとしたら、チームとして力を発揮できなかったでしょう。
YouTube 【公式】TBS スポーツより【侍ジャパン ハイライト】14年ぶりWBC制覇!悲願の世界一奪還【決勝 日本 vs アメリカ】WBC2023
ビジネスの世界においても、ビジョンを共有することは必須です。自分たちの会社をどうしたいのか、どうなりたいのか。自分たちの事業はどこを目指しどう展開するのか。
社員・従業員全員が同じ目的(ビジョン)を持ち、その目的のために課せられた役割をそれぞれが達成していくと、その達成を積み重ねると、社会に貢献できる企業となるのです。目的(ビジョン)は、社会から求められている方向へ進むよう設定されていなければなりません。
周到な準備から相互信頼を深め、勝利を勝ち取る組織力・実行力が高まった
今回のWBCでは、予選リーグを勝ち抜くと準決勝からはアメリカのフロリダ州マイアミにある野球場「ローンデポ・パーク」での戦いでした。
「海外に行くと、日本にいるときよりも日本食が食べたくなる。」とアスリートの発言でよく聞かれます。
栗山監督が素晴らしいのは、「そうだよな。」で終わらせず、「では、どうすれば解決できるか?」を考え実行したことです。
選手がいつでも日本食を食べられるように、現地の和食レストランにお願いして、ホテルや球場でのケータリングにも対応してもらう体制を整えたそうです。
このきめ細やかな危機管理は、選手のモチベーションを上げることにどれだけ役立ったか、想像に難くありません。
そしてそのことは、選手たちの栗山監督に対する信頼感を醸成し、コーチ陣と選手間の相互信頼を強めたことでしょう。
YouTube ANNnewsCHより【報ステ全文】ラスト大谷、ダルビッシュ秘話、源田の負傷…栗山監督に聞くWBCの裏側(2023年3月23日)
企業においても、役員と社員間の相互信頼なくては強い組織は生まれません。
ビジョンを成し遂げる日々の努力
大谷選手の有名な「人生設計シート」には、「27歳の欄に『WBC MVP』」と書かれていたそうです
その大谷選手でも、はじめは「二刀流」なんて無理だ、と言われていました。しかし、大谷選手の強い意志は、そのような周りの言葉に惑わされず、思いを達成しました。
そのためには、想像を絶する努力があったはずです。ダルビッシュ選手でさえ、大谷選手の日々の生活に感銘を受け、大谷選手のトレーニング内容や食事の内容などを事細かくメモしたノートを書いたそうです。このノートは、これからの日本のプロ野球選手、ひいては多くのアスリートのバイブルに、きっとなるでしょう。
「マーケティング」は、実は広告宣伝などの華やかな世界で成り立つものではありません。日々の小さな努力の積み重ねです。一つ一つ細かなことを実行し続けることが何より求められる世界です。努力こそ天才を生むのであります。
既成概念を打ち破るチャレンジをして新しい知見を得ることも重要
また、既成概念や固定観念にとらわれない、柔軟な発想も重要です。
今回のWBC準決勝は日本時間の朝に行われ、TBSが生中継しましたが、その準決勝の試合を、当日の午後7時から再放送しました。いわゆるゴールデンタイムにです。
スポーツ番組は生中継こそ視聴率を稼げるというのが定石でした。生放送した日に再放送などありえないというのが業界の既成概念でしたが、TBSは英断したのです。
その結果、平均世帯視聴率が19.8%だったそうです。高い数字です。
もちろんその裏には、朝の時間帯に見たくても見られなかった人が多くいるという推測や、劇的な展開に感動した人の声など、視聴者を獲得できるという推測があったのは当然でしょう。
正確性の高い推測は、日々、人々の行動や感情が視聴率にどう結びつくのかを調査し、考え続けて得た知見によるものです。
日々、人々の行動や感情が自分の仕事とどう結びつき、どのようにすれば成果を上げられるのか、考え続けることはマーケッターにとって大切なことです。
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