利益を生むのは〇〇価値の創造! 潜在意識の力を発掘する商品開発法
商品の企画開発にアイデアは欠かせませんが、そのアイデアはどのように創出していますか?
企画者の頭の中からひねり出したアイデアですと、既に世の中にある商品と似たような商品止まりで、顧客の期待を超える「WOW‼」(感動)は生まれにくい・・・・。
本日は、企画や開発に携わっている方で、「WOW‼」と感動する商品開発のために、組織的なアイデア創出方法を探している方へ、その方法をご紹介したいと思います。
目次
潜在意識ははかりしれない力があります
潜在意識と顕在意識について、4人の例を挙げ、みていきたいと思います。
Aさんの潜在意識と顕在意識
「人前であがってしまう」というのは、過去の失敗体験が潜在意識にあると、「ちゃんとしなくては」という意識に反しておそれの気持ちが先入観となって邪魔してしまうことで起きます。
Bさんの潜在意識と顕在意識
「自宅に人を招きづらい」というのは、自宅の部屋のセンスに自信がないという潜在意識があると、「友人や同僚を招いて心を開いてコミュニケーションをとりたい」という意識に反してネガティブな気持ちが邪魔して、人を招くことが出来ないということが起きます。
Cさんの潜在意識と顕在意識
「私は太っている」という潜在意識が、ダイエットして痩せることに成功した後、「食べすぎないように」という意識に反してリバウンドしてしまうことが起きます。
Dさんの潜在意識と顕在意識
「旅行のときに親が選択する宿泊施設がいつも安宿だった」という子供のころ体験が、大人になっても「いつかは、憧れの素敵なホテルに泊まってみたい」という意識に反して、いつも価格で宿を選んでしまうということが起きます。
「人生をもっと豊かにしたい」という顧客の潜在ニーズを発掘するとは
一般的なアンケートで回答されるのは「(顕在)意識」の部分です。
上記のAさんでは
「人前でちゃんとプレゼンする」というのが、表出している意識です。
そういうアンケート回答を鵜呑みすると、プレゼンテーションを魅せるさまざまなツールが商品開発されることになるでしょう。
上記のBさんでは
「友人や同僚を招いて心を開いてコミュニケーションをとりたい」というのが、表出している意識です。
そういう回答だと、インテリアの種類を増やしたり、パーティーグッズが商品開発されることになるでしょう。
上記のCさんでは
「ダイエットをする」というのが、表出している意識です。
ですから、ダイエットを始めやすい簡便な商品や、ダイエットを長続きしやすくする激励ソリューションが商品開発されることになるでしょう。
上記のDさんでは
「いつかは、憧れの素敵なホテルに泊まってみたい」というのが表出している意識です。
そのアンケート回答を鵜呑みにすると、憧れを助長させるハードやソフトが企画開発されることになるでしょう。
潜在意識に近い意識を発掘する組織的なアンケートの作り方 感動価値の創造
以上のように、既に顕在化している「意識」の回答を得ても、感動商品は生まれません。
「意識」は氷山のほんの10%程度で、残り90%は潜在ニーズと言われています。
潜在意識とか深層心理などと言われる、意識の奥深くに在る価値観を発掘する試みが、顧客の期待を超える「WOW‼」と感動する商品企画開発に欠かせないでしょう。
その意識の奥深くに在る価値観を発掘する方法を2つご紹介します。
フォト日記調査
1つ目は、フォト日記調査。リアル映像で、アンケートなどではわからない日常生活を知り、本人も気づかない潜在的な新しい商品企画に向けた新仮説(アイデア)をじっくり発掘します。
フォト日記調査を基に商品企画アイデアへ展開するステップ
- 時間軸にまたは、一定の日数を、映像付日記をつけてもらいます。
- (その日記を基に)日記をよく読み込む
- そこから企画テーマを中心に内容を整理
- 状況の要約
- そこから見える気分・考え・願望に関する気づきを挙げる
- 問題点を挙げる
- 新仮説(アイデア)へ展開します。
仮説発掘アンケート
2つ目の方法は、仮説発掘アンケートというものです。
対話型アンケートにします。
すべてフリーアンサーで回答してもらいます。
例として、下記のような回答のさせ方です。
「そうだね、________というところが魅力かな。」
「うーん、__________なところが不満かな。」
「やっぱり、_________だからかな。」
「できるかどかわからないけど、____、_____、_____のようなことがあったらいいな。」
仮説発掘アンケートは、最後の回答を新仮説(アイデア)へ展開します。
ご紹介しました2つの方法、「フォト日記調査」と「仮説発掘アンケート」は、得たデータをまとめるのに時間はかかりますが、想定ターゲットの思いがけない意識や考えを知ることができます。企画者が想像していなかった生活者の考え、想定ターゲットの生活スタイルを知る、ということは、商品企画開発のスタートラインです。優良な種があるからこそ、「WOW‼」と感動する商品企画開発に結びつきます。
利益を生むのは感動価値の創造です。
組織的・系統的な商品開発システム「Neo P7」(新・商品企画七つ道具)
ご紹介しました「フォト日記調査」と「仮説発掘アンケート」は、下図にあります組織的・系統的な商品開発システム「Neo P7」(ネオ ピーセブン:新・商品企画七つ道具)の第1プロセスに該当します。
感覚的な企画で終わらせず、再現性のある商品企画開発を実現することを目的に研究され、多数の産学共同研究で実証された方法が、「Neo P7」(ネオ ピーセブン:新・商品企画七つ道具)です。
定性手法と定量手法を巧みにバランスよい体系で、7プロセスに沿って遂行します。
商品企画開発の成功確率をさらに上げたい企業様は、下記よりお気軽にお問合せください。
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堀内香枝
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