栗料理にみる日本人の豊かな感性は、日本におけるマーケティングに不可欠です
目次
旬の食材を楽しむ「栗」
栗の旬は、あっという間に駆け抜ける。もう一度食べたいと思ったときには市場から姿を消している。悩ましい食べ物です。
しかし、そのような食べ物だからこそ、日本人の豊かな感性が働くのではないでしょうか。
ヨーロッパでも冬の代名詞として、焼き栗がありますが、それ以外の食べ方はスィーツ系以外あまり聞きません。一方日本では、ゆで栗、栗ごはん、渋皮煮、栗おこわ、栗きんとん、甘露煮、焼き栗など様々な調理法により食べられています。旬の時期が短い栗を楽しく、おいしく食べる工夫が花咲くのでしょう。
旬の食材を楽しむ日本人の感性はマーケティングにも影響する
旬の食べ物を食べたいという思いは、多くの日本人が持っている気持ちでしょう。
日本は細長い島国で、北は北海道から南は九州・沖縄まで様々な顔を持ち、四季があります。この四季がもたらす季節ごとの豊かな食べ物を日本人は古くから享受してきました。
ゆえに、短い間の旬の食材を、その土地柄や慣習に合わせて、工夫をこらして美味しくいただこうと、日本人の豊かな感性が働いた結果、さまざまな楽しみ方、食べ方が生まれたのでしょう。
この感性は、食だけに留まりません。
四季の移り変わりを感じながら過ごすことにより、日本人は世界でも有数の感性が豊かな民族となりました。
現代でも、生活におけるさまざまな場面において、日本人は豊かな感性により、物事を判断しているのです。
つまり、日本におけるマーケティング活動は、「感性」を抜きにしては成り立たないのです。
「感性」をマーケティングに活かす感性マーケティング
感性マーケティングとは、まさしく人が持つ「感性」を把握し、人それぞれ異なる価値観を理解し、マーケティング(戦略や活動)に活用するというものです。
人が選択する商品やサービス、あいは余暇活動、行動などを単なる「行動変数(Behavior ビヘイヴィア変数)」として捉えるだけでなく、その判断を成した心理的背景「心理的変数(Psychographic サイコグラフィック変数)」を解明し、顧客の先手を打てる戦略を策定するというものです。
つまり、結果のデータによる近似値なものを推奨するのではなく、その人の感性を理解し、同じ価値を持つ商品やサービス、あるいはコミュニケーションの取り方を解析し、将来を見据えた戦略を展開できるマーケティング手法なのです。
コミュニケーションが重視される現代には必須の感性マーケティング
人の基本的欲求として存在するコミュニケーションを、企業もマーケティング活動において重要視すべきなことは周知に事実ですが、どうすれば良いか未だに悩み事になっていることが多くみられます。
最近ではAIによる「行動変数(Behavior ビヘイヴィア変数)」を活用したデジタルマーケティング・Webマーケティングが盛んですが、これにも限界はあります。何故なら、結果のデータを活用するからです。
人(消費者・顧客)がどのような理由でどのような商品やサービス、そして行動を選択したのかという、その人の本質的欲求・価値観を理解し、コミュニケーションをとり、必要とされる商品やサービスを提供すること、このことが、これからはますます求められる時代なのです。
仕事を進めていく上において、学ぶべきことはとても多くあります。
古くからの教えにも学ぶことがあり、近代において考え出された学問や理論などもどんどん学び吸収していくとよいでしょう。
社会人にとっては、マーケティングの基本の考え方は必須の学びだと思います。
皆さまも「マーケティング」に興味を持ってみてはいかがですか。
マーケティングにご興味をお持ちにの方は、マーケティングの基礎を学ぶ、「JMLAベーシックパスポート」をぜひご覧になってみてください。
必ずご自分のお仕事に活かされますよ。
参考:「感性とは、感性マーケティングとは」についてはこちらからご覧ください。
堀内香枝
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